日本地図の・世界地図の提供

2020年11月10日

 モンテッソーリ教育には、「文化」の分野のお仕事があります。その分野はとても幅広く、生物・地理・歴史・美術・音楽などが含まれます。

 その中から、「地理」について、年長児(5歳児)さんが取り組む「地図」のお仕事の様子をご紹介します。

 モンテッソーリ教育で学んできた子ども達は、年長児の頃になると、自分の身の周りのことから、地球・宇宙にまで関心が広がっていきます。春に、宇宙や地球の誕生について学んだ年長児さん。日本地図のお仕事は、まずは、地球儀をみて、自分が住んでいる日本は、地球の中のどこにあるのか、どんな大きさなのか、周りを海に囲まれていることなどを確認します。

 次に、日本地図のパズルを見ながら、それぞれの都道府県の特長を教師やこども達で出し合います。「千葉県は、ピーナツが有名だよね」「北海道は私のおばあちゃんが住んでる!」「長野県は光の子でキャンプに行く軽井沢がある県だね」それぞれの地域に興味がわいたところで、都道府県の名前や北海道の地区の名前をグループに分かれて、覚えていきます。

 その後、日本地図に色塗りをしたり、都道府県名が書かれた紙を切ったり、貼ったり、手を動かすお仕事を行いながら、パズルで覚えたことを復習します。

 世界地図の提供も、やはり地球儀から導入していきます。その後、世界の国々にいる動物や、有名な建物、代表的なお料理などが書かれた絵本を見ながら、世界の国々に思いを馳せます。

 それから、世界各国の民芸品を紹介して、さらに、興味を広げていきます。「アラジンに出てくるランプの形!」「木靴って、固くて歩きにく~い」子ども達は、ワイワイと楽しそう。世界のコイン(硬貨)にも、興味津々です。

 

 一方で、「この国では、同じ国の仲間同士なのに、戦争をしていて、みんなと同じくらいの子どもが命を落とすこともあるんだよ」「この国では、家が貧しくて、働いてお金を稼がないといけない子ども、そのために学校に行けない子ども達がいます」という教師の話しには、神妙な表情で聞いていました。

 その後、パズルを使って、国名を覚えていきます。そして、世界地図の色塗りなどを行います。

 

 日本地図も世界地図も色塗りなどのお仕事は、自分のペースで進めていきますが、今年の年長児さんは、やる気満々!モンテッソーリの時間では足らずに、給食を食べ終わると、「地図やってもいい~?」と集まってきます。子ども達のモチベーションの高さに感心させられる日々でした。